27.病棟訪問形式による小児リエゾンの経験

京都府立医科大学付属病院では, 平成5年度より精神神経科にてリエゾン外来を開設している. 平成10年4月より週1回の「小児リエゾン外来」も設置され, 担当の精神科医1名と心理士1名にて小児病棟を定期的に訪問した. 開設時から平成13年11月までに紹介された症例は, 11~16歳くらいを中心に, 延べ数は24例, このうち小児癌21例(期間中に再入院した4例を含む)で, 平均入院期間は8.9ヵ月であった. 19例が入院初期に適応障害に該当するものの, 約半数は3カ月以内で軽快した. 小児科での入院経過を心理的側面から3期に分けて考えると, 入院生活への適応獲得の時期である「病棟適応期」, 病棟で...

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Veröffentlicht in:心身医学 2003, Vol.43 (6), p.389-389
Hauptverfasser: 山田美和, 若田部佳苗, 浅野智之, 河瀬雅紀, 谷直介, 国澤正寛, 福居顯二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:京都府立医科大学付属病院では, 平成5年度より精神神経科にてリエゾン外来を開設している. 平成10年4月より週1回の「小児リエゾン外来」も設置され, 担当の精神科医1名と心理士1名にて小児病棟を定期的に訪問した. 開設時から平成13年11月までに紹介された症例は, 11~16歳くらいを中心に, 延べ数は24例, このうち小児癌21例(期間中に再入院した4例を含む)で, 平均入院期間は8.9ヵ月であった. 19例が入院初期に適応障害に該当するものの, 約半数は3カ月以内で軽快した. 小児科での入院経過を心理的側面から3期に分けて考えると, 入院生活への適応獲得の時期である「病棟適応期」, 病棟で日常生活をしながら治療に取り組む「治療, 生活期」, 退院後に向けての再適応準備期間または死を迎える「退院前期」「終末期」となる. 小児の精神発達へ配慮しつつ各時期に応じた介入を患児に行うとともに, 家族や医療チームにも対応し, 良好な結果を得ている.
ISSN:0385-0307