PTSDを伴ったBN患者の内観併用絶食療法による治療経験

20歳, 独身女性. 5年間の病悩期間. 精神科のクリニック, 総合病院へ入院するも, いずれも自己退院. 2000年12月13日~2001年1月27日当院に45日間避難入院し, 過食, 嘔吐をしない体験をした. 退院後, 中絶を経て過食が再発し, 絶食療法目的で再入院した. この間, 内観日記を書き, 看護師と主治医がそれを読み受容した. 蓋をして心に封じ込めていた辛い体験(麻薬中毒の姉が妄想にかられて暴力を振い続けた)を何度も書いて, フラッシュバックが起こり, 怖い, 家に帰りたい, 死にたいと泣き叫び続けた. チームを組んで徹底的に受容する中で, PTSDおよび過食症が軽快した. PT...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2003/05/01, Vol.43(5), pp.286
Hauptverfasser: 竹内, 俊明, 福島, 一成, 坂本, 典之, 佐藤, 亜貴子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:20歳, 独身女性. 5年間の病悩期間. 精神科のクリニック, 総合病院へ入院するも, いずれも自己退院. 2000年12月13日~2001年1月27日当院に45日間避難入院し, 過食, 嘔吐をしない体験をした. 退院後, 中絶を経て過食が再発し, 絶食療法目的で再入院した. この間, 内観日記を書き, 看護師と主治医がそれを読み受容した. 蓋をして心に封じ込めていた辛い体験(麻薬中毒の姉が妄想にかられて暴力を振い続けた)を何度も書いて, フラッシュバックが起こり, 怖い, 家に帰りたい, 死にたいと泣き叫び続けた. チームを組んで徹底的に受容する中で, PTSDおよび過食症が軽快した. PTSDの治療には外傷体験を表現し, 直面化し闘うことが必要で, そのために治療構造と治療者の慎重な対応が重要である.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.43.5_286_2