摂食障害とリストカット頻回症に交流分析を応用して:ヴァン・ジョインズの治療ドアに基づいた再決断のアプローチ

解決志向ブリーフセラピーで問題が解決しない場合は, ヴァン‐ジョインズの人格適応論のタイプ3(パラノイヤ的), タイプ4(分裂症的), タイプ5(受動攻撃的), タイプ6(反社会的)が多い. したがって, 交流分析人格適応論による治療ドアでアプローチしたほうが有効である. 症例は21歳, 女性. 摂食障害とリストカット症候群(頻回症)で, 反社会的な行動を伴うパラノイヤ的人格障害の患者であった. 反社会的なトラブルが多発したため, 父親が家族の人間関係の病理に気づき, 家族療法を受ける動機づけができた. 他人の靴を履くワークで患者の心の苦しみがわかり, 家族のリーダーシップを取るようになった....

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Veröffentlicht in:心身医学 2003/05/01, Vol.43(5), pp.286
Hauptverfasser: 吉田, 秀義, 坂本, 美奈子, 加藤, 弘巳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:解決志向ブリーフセラピーで問題が解決しない場合は, ヴァン‐ジョインズの人格適応論のタイプ3(パラノイヤ的), タイプ4(分裂症的), タイプ5(受動攻撃的), タイプ6(反社会的)が多い. したがって, 交流分析人格適応論による治療ドアでアプローチしたほうが有効である. 症例は21歳, 女性. 摂食障害とリストカット症候群(頻回症)で, 反社会的な行動を伴うパラノイヤ的人格障害の患者であった. 反社会的なトラブルが多発したため, 父親が家族の人間関係の病理に気づき, 家族療法を受ける動機づけができた. 他人の靴を履くワークで患者の心の苦しみがわかり, 家族のリーダーシップを取るようになった. 家族はパラノイヤの人が多くみられたが, ターゲットドアのフィーリングに焦点を合わせ, トラップドアの行動にアプローチしないように工夫して実行に移したところ, 患者は社会適応が可能になり, リストカットも摂食障害も起こさなくなった. ジョインズの治療ドアで家族の再決断も可能にした.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.43.5_286_1