2.援助希求行動の性差について(第53回 日本心身医学会東北地方会 演題抄録)(学会報告)(地方会抄録)

援助希求行動における性差を検討するため, 3種のデータ(勤労者心の健康相談例, 同時期の当科新患数, 厚生労働省の統計資料による自殺者数)を比較した. 勤労者心の健康相談では1999年12月~2001年5月までの総数382件に対して男性104例(27.2%), 女性307例(56.5%)と圧倒的に女性が多かった. 当科新患数543例中男性236例(43.5%), 女性307例(56.5%)と女性が多かった. 2001年の自殺者数は男性71.3%, 女性28.7%と男性が多数を占めた. 以上の結果から, 援助希求行動は女性のほうが活発であり, それが自殺に至る可能性を減じているのではないかと推察...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2002/10/01, Vol.42(10), pp.689
Hauptverfasser: 岡本, 香奈, 坂田, 由美, 下川, 一恵, 高橋, 宏明, 繁名, 慎一, 遠藤, 奏恵, 桃生, 寛和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:援助希求行動における性差を検討するため, 3種のデータ(勤労者心の健康相談例, 同時期の当科新患数, 厚生労働省の統計資料による自殺者数)を比較した. 勤労者心の健康相談では1999年12月~2001年5月までの総数382件に対して男性104例(27.2%), 女性307例(56.5%)と圧倒的に女性が多かった. 当科新患数543例中男性236例(43.5%), 女性307例(56.5%)と女性が多かった. 2001年の自殺者数は男性71.3%, 女性28.7%と男性が多数を占めた. 以上の結果から, 援助希求行動は女性のほうが活発であり, それが自殺に至る可能性を減じているのではないかと推察した. 援助希求行動の背景の分析と, 男性のそれを高める方法の開発が望まれる.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.42.10_689_3