抗うつ治療が奏効した狭心症の1例
症例:67歳, 男性. 現病歴:1998年5月, 業務中に心窩部絞扼痛が突発した. その後週1回程度狭心発作が繰り返され, 近医循環器科を受診し, Coronary Angio-gramにてatropine負荷時に99~100%の冠動脈攣縮が認められたため冠攣縮性狭心症として亜硝酸剤を処方された. しかし発作回数は不変で, 頭重感, 食思不振が増悪したため同年9月に当科へ紹介された. 経過:心理ストレス負荷自律神経機能検査上著明な交感神経過緊張を認め, 運動負荷が影響しないことから心理ストレス性狭心症と診断し, 亜硝酸剤および抗うつ剤を投与するとともに認知行動療法を併用した. 治療後4ヵ月で狭...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 症例:67歳, 男性. 現病歴:1998年5月, 業務中に心窩部絞扼痛が突発した. その後週1回程度狭心発作が繰り返され, 近医循環器科を受診し, Coronary Angio-gramにてatropine負荷時に99~100%の冠動脈攣縮が認められたため冠攣縮性狭心症として亜硝酸剤を処方された. しかし発作回数は不変で, 頭重感, 食思不振が増悪したため同年9月に当科へ紹介された. 経過:心理ストレス負荷自律神経機能検査上著明な交感神経過緊張を認め, 運動負荷が影響しないことから心理ストレス性狭心症と診断し, 亜硝酸剤および抗うつ剤を投与するとともに認知行動療法を併用した. 治療後4ヵ月で狭心発作回数は消失した. まとめ:うつ状態を虚血性心疾患の独立危険因子とする報告はきわめて多く, 運動負荷と無関係な狭心症例では情動障害の有無を確認することが必要と思われた. |
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ISSN: | 0385-0307 |