絶食療法が著効した過敏性腸症候群の男性2例

過敏性腸症候群を呈した下痢型28歳男性とガス型26歳男性に対して内観的心理療法を併用した絶食療法(東北大学方式)を施行し, 治療6ヵ月後にも症状なく著効を示した. 2例とも主訴に胃部症状があり胃電図を施行したところ, 絶食療法後はその異常なtachygastria成分が減少し胃運動機能の改善が示唆され, また絶食療法の経過中における早朝空腹時の血中ホルモンに変動がみられ, 治療後にその値がより正常化することが示唆された. 2例とも絶食療法の経過中において特異的なASC(意識変容状態)と, その後に自我の成長が観察され, 身体症状が消退するという心身相関した変動がみられた. 心身相関した変動が絶...

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Hauptverfasser: 山口力, 中屋敷敦子, 金子宏, 満間照典
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:過敏性腸症候群を呈した下痢型28歳男性とガス型26歳男性に対して内観的心理療法を併用した絶食療法(東北大学方式)を施行し, 治療6ヵ月後にも症状なく著効を示した. 2例とも主訴に胃部症状があり胃電図を施行したところ, 絶食療法後はその異常なtachygastria成分が減少し胃運動機能の改善が示唆され, また絶食療法の経過中における早朝空腹時の血中ホルモンに変動がみられ, 治療後にその値がより正常化することが示唆された. 2例とも絶食療法の経過中において特異的なASC(意識変容状態)と, その後に自我の成長が観察され, 身体症状が消退するという心身相関した変動がみられた. 心身相関した変動が絶食療法の奏効機序に重要であると思われた.
ISSN:0385-0307