てんかん発作や遷延した意識障害を呈した神経性食欲不振症の一例

患者は41歳女性. 21歳時発症の排出型の神経性食欲不振症で, 19年の経過がある. 平成11年2月7日に意識消失, けいれん発作を認め, 2月16日に低カリウム血症(K=2.0mEq/l)を認めたが入院は拒否. 2月24日に2回目の発作が出現し, 同日入院. 入院時検査では特記すべき異常は認めなかった. 入院直後は躁状態を呈し, 保護室での対応を要したほか, せん妄と考えられる幻覚妄想が出現し, 約1ヵ月持続, その後も約3ヵ月にわたり精神変調が続いた. 原因は確定できなかったが, 代謝性脳症による意識障害が最も考えられた. これほど意識障害が遷延した例はまれと考え, 原因の考察も含めて報告...

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Hauptverfasser: 保科光紀, 高木洲一郎, 小林美穂子, 岩谷貴之, 冨田真幸, 女屋光基, 伊藤恍
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:患者は41歳女性. 21歳時発症の排出型の神経性食欲不振症で, 19年の経過がある. 平成11年2月7日に意識消失, けいれん発作を認め, 2月16日に低カリウム血症(K=2.0mEq/l)を認めたが入院は拒否. 2月24日に2回目の発作が出現し, 同日入院. 入院時検査では特記すべき異常は認めなかった. 入院直後は躁状態を呈し, 保護室での対応を要したほか, せん妄と考えられる幻覚妄想が出現し, 約1ヵ月持続, その後も約3ヵ月にわたり精神変調が続いた. 原因は確定できなかったが, 代謝性脳症による意識障害が最も考えられた. これほど意識障害が遷延した例はまれと考え, 原因の考察も含めて報告した.
ISSN:0385-0307