13.身体管理を常に優先することが有効か : 摂食障害への身体的ケア段階からの心理的ケアについて(一般演題)(第27回 日本心身医学会近畿地方会 演題抄録)

摂食障害では, 身体的危機が改善するとともに, 治療に対する動機づけが極度に低下することが少なくない. 身体面の改善が治癒と間違って理解されたり, DSM-IVの第二軸診断が回避性人格障害や境界型人格障害である場合は, 治療の中断が繰り返される. 身体管理を優先することで, 患者のとらわれが身体管理に固執し, 非治療的な予後を生む可能性があることについて数例を呈示した. そして, 1)身体管理に並行した心理ケアによって変化を促進すること, 2)危機状況への対応として行われた環境的変容を持続性のあるものとすること. これらにより, より有効な身体的, 心理的変化が促進されると思われる....

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Veröffentlicht in:心身医学 2000/06/01, Vol.40(5), pp.393
Hauptverfasser: 吉川, 悟, 阪, 幸江, 中西, 善久, 黒丸, 尊治, 町田, 英世, 中井, 吉英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:摂食障害では, 身体的危機が改善するとともに, 治療に対する動機づけが極度に低下することが少なくない. 身体面の改善が治癒と間違って理解されたり, DSM-IVの第二軸診断が回避性人格障害や境界型人格障害である場合は, 治療の中断が繰り返される. 身体管理を優先することで, 患者のとらわれが身体管理に固執し, 非治療的な予後を生む可能性があることについて数例を呈示した. そして, 1)身体管理に並行した心理ケアによって変化を促進すること, 2)危機状況への対応として行われた環境的変容を持続性のあるものとすること. これらにより, より有効な身体的, 心理的変化が促進されると思われる.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.40.5_393_3