28.過換気発作を呈した17歳女性の経過について(一般演題)(第26回 日本心身医学会近畿地方会 演題抄録)

患者は頻回に過換気発作を起こすため当科受診した. 家族は発作を恐がり途方に暮れていたため, 母親付き添いで入院となった. 入院後も過換気発作を起こしたが, 患者は発作に対して不安や恐怖を抱いていなかった. 演者は発作を転換性障害によるものと考え, 医療側は一貫して「発作時は何もせず自然に軽快するのを待つ」対応をとることにした. また看護婦サイドは発作を怖がる母親の相談相手になり支えた. 母親が発作に慣れ余裕がみられると, 患者は徐々に母親に不満をぶつけ始め, 「発作は自分で治せる」と語るため退院を許可した. その後は両親に対し反抗することがあったが発作はまったく消失した. 家族を安心させること...

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Veröffentlicht in:心身医学 2000/03/01, Vol.40(3), pp.262
1. Verfasser: 坂井, 志津
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:患者は頻回に過換気発作を起こすため当科受診した. 家族は発作を恐がり途方に暮れていたため, 母親付き添いで入院となった. 入院後も過換気発作を起こしたが, 患者は発作に対して不安や恐怖を抱いていなかった. 演者は発作を転換性障害によるものと考え, 医療側は一貫して「発作時は何もせず自然に軽快するのを待つ」対応をとることにした. また看護婦サイドは発作を怖がる母親の相談相手になり支えた. 母親が発作に慣れ余裕がみられると, 患者は徐々に母親に不満をぶつけ始め, 「発作は自分で治せる」と語るため退院を許可した. その後は両親に対し反抗することがあったが発作はまったく消失した. 家族を安心させることが患者の症状消失や自己表現につながったと考えられた. そしてそのために看護側の協力が重要であると考えられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.40.3_262_1