17.身体的にきわめて重篤な摂食障害患者に対する内科的治療について(第84回日本心身医学会関東地方会演題抄録)

今回, われわれは身体的にきわめて重篤な救命し得た2例を経験したので報告した. その治療の留意点として, 状況によっては, 『緩徐に補正すること』が必要である. 症例1:14歳女性. 当科に緊急入院した翌日に低血糖によるショックと心停止を起こした. 肝障害(GOT 5,056, GPT 5,669 IU/リットル), 出血傾向, 鼻出血による貧血(Plt 3.5万/μl, Hb 6.1g/dl), 痙攣を伴う意識消失発作, 急性肺水腫, 心不全などを合併. 症例2:25歳女性. 当科初診時, 低カリウム血症(1.6mEq/リットル), 低リン血症(0.3mg/dl)のため即時緊急入院. 考察としてnon-alcoholic steatohepatitisならびに低リン血症について言及した.