解決志向アプローチを日常の心身医療にどう組み込むか : 一般心理療法から解決志向療法へ(心療内科領域における短期心理療法の展開)

心身医療は問題や疾患の同定から始めproblem talkを行うのが通例であり, 問題に焦点を当てずsolution talkを行う解決志向アプローチとは必ずしも整合的でない.また, 解決志向アプローチは多忙な臨床現場で十分な効果が発揮できる方法であろうか.今回われわれは, 2症例の検討を通して, これら2点の調査を行った.その結果, 多忙な日常臨床においても, 治療関係のタイプを吟味する, 問題を解決の資源として活用する, 可能性を引き出す対話を行う, 定型的質問を使用するなどの技法が実行可能かつ有効であった.解決志向アプローチは, 心身医療に組み込んでも, 解決を速やかにもたらし定着させる...

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Veröffentlicht in:心身医学 2000/02/01, Vol.40(2), pp.111-117
Hauptverfasser: 江花, 昭一, 山本, 晴義, 秋庭, 篤代, 吉村, 佳世子, 境, 洋二郎, 津久井, はるみ, 天保, 英明, 川原, 健資, 津久井, 要
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:心身医療は問題や疾患の同定から始めproblem talkを行うのが通例であり, 問題に焦点を当てずsolution talkを行う解決志向アプローチとは必ずしも整合的でない.また, 解決志向アプローチは多忙な臨床現場で十分な効果が発揮できる方法であろうか.今回われわれは, 2症例の検討を通して, これら2点の調査を行った.その結果, 多忙な日常臨床においても, 治療関係のタイプを吟味する, 問題を解決の資源として活用する, 可能性を引き出す対話を行う, 定型的質問を使用するなどの技法が実行可能かつ有効であった.解決志向アプローチは, 心身医療に組み込んでも, 解決を速やかにもたらし定着させる有用な方法であると考えられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.40.2_111