25.Psycho-oncologicalにみた早期胃がんの1例
今回われわれは継続的な常道ストレスの曝露中に胃がんを発症した症例を経験したので報告した. 症例は59歳の女性で, これまで10年以上夫の両親を介護してきた. 8年前から何度か胃粘膜病変を繰り返していたが, 悪性所見はなかった. 1996年から被介護者の痴呆状態が進行すると同時に, 縁類との葛藤も増強し, うつ状態を生じて当科を受診した. 1967年秋から季肋部痛が増強し, 上部消化管内視鏡検査を施行したところ, 活動性潰瘍と同部の組織検査上group4の悪性所見が認められた. 痴呆老人介護と縁類葛藤の経過は胃粘膜病変の発症と経時的に一致していた. うつ状態下で生体の免疫機能が低下するという報告...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 1999, Vol.39 (6), p.487-487 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回われわれは継続的な常道ストレスの曝露中に胃がんを発症した症例を経験したので報告した. 症例は59歳の女性で, これまで10年以上夫の両親を介護してきた. 8年前から何度か胃粘膜病変を繰り返していたが, 悪性所見はなかった. 1996年から被介護者の痴呆状態が進行すると同時に, 縁類との葛藤も増強し, うつ状態を生じて当科を受診した. 1967年秋から季肋部痛が増強し, 上部消化管内視鏡検査を施行したところ, 活動性潰瘍と同部の組織検査上group4の悪性所見が認められた. 痴呆老人介護と縁類葛藤の経過は胃粘膜病変の発症と経時的に一致していた. うつ状態下で生体の免疫機能が低下するという報告は多く, 将来人口の高齢化と在宅介護の半強制化が進むにつれ, 悪性腫瘍例の増加が危惧された. |
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ISSN: | 0385-0307 |