11.ストレス関連疾患患者に対する小集団主張訓練実施上の問題点 : 1症例における効用と限界

当院では1年8月間小集団主張訓練を行っている. この利点は, (1)治療動機の確立, (2)自己主張行動の強化, (3)モデリング, (4)観察学習などである. また欠点の一つとして, プログラムを患者個人の必要性に合わせるのが困難であるといえる. われわれは治療者と患者のラポール形成の場であることを重視し, 患者の行動変容を効果的にすすめ, 健康行動の確立を目的としている. 今回訓練参加によって健康行動が促進されていたが, 参加終了後よりしばらくして環境の急変に不適応を起こした1例を体験した. この症例の経過を訓練成功一不成功場面に基づき個人内比較を行った. 本例にとっては自己欲求満足のため...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 1999/06/01, Vol.39(5), pp.397
Hauptverfasser: 菊地, 史子, 富家, 直明, 平泉, 武志, 青山, 宏, 熊野, 宏昭, 山内, 祐一, 神谷, 彰夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では1年8月間小集団主張訓練を行っている. この利点は, (1)治療動機の確立, (2)自己主張行動の強化, (3)モデリング, (4)観察学習などである. また欠点の一つとして, プログラムを患者個人の必要性に合わせるのが困難であるといえる. われわれは治療者と患者のラポール形成の場であることを重視し, 患者の行動変容を効果的にすすめ, 健康行動の確立を目的としている. 今回訓練参加によって健康行動が促進されていたが, 参加終了後よりしばらくして環境の急変に不適応を起こした1例を体験した. この症例の経過を訓練成功一不成功場面に基づき個人内比較を行った. 本例にとっては自己欲求満足のためだけの参加となったことが問題点であった.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.39.5_397_3