一般演題 1.薬物併用絶食療法でステロイド離脱が可能になった気管支喘息の1例

目的:気管支喘息(以下, 喘息)への絶食療法は著効を示すことが少なくない. 同療法は薬物を中止して行うのが原則であるが, ステロイド連用者では同剤の中止は危険と考えられる. 今回われわれは, ステロイドを含む薬物を併用して絶食療法を施行した喘息例を経験したので, その経過を報告した. 症例:43歳無職女性. 20歳で喘息発症, 41歳から悪化し, プレドニン10mg/日以上連用しても発作が消失しなかった. 副作用と思われる満月様顔貌, 体重増加が認められたため, 同剤減量の目的で本療法を施行した. 結果:ステロイドを点滴で使用しながら安全に施行できた. 絶食療法によって自己の心理的問題, 心身...

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Veröffentlicht in:心身医学 1999, Vol.39 (1), p.81-81
Hauptverfasser: 江花昭一, 山本晴義, 中田雪, 津久井要, 川原健資, 佐々木篤代, 村上正人, 堀江孝至, 桂戴作
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:気管支喘息(以下, 喘息)への絶食療法は著効を示すことが少なくない. 同療法は薬物を中止して行うのが原則であるが, ステロイド連用者では同剤の中止は危険と考えられる. 今回われわれは, ステロイドを含む薬物を併用して絶食療法を施行した喘息例を経験したので, その経過を報告した. 症例:43歳無職女性. 20歳で喘息発症, 41歳から悪化し, プレドニン10mg/日以上連用しても発作が消失しなかった. 副作用と思われる満月様顔貌, 体重増加が認められたため, 同剤減量の目的で本療法を施行した. 結果:ステロイドを点滴で使用しながら安全に施行できた. 絶食療法によって自己の心理的問題, 心身相関への気づきが得られ, 身体的にも改善した. 順調にステロイド離脱ができ, 退院後8ヵ月の経過も良好である. 結論:薬物併用絶食療法も, 症例によっては非常に有用であると考えられた.
ISSN:0385-0307