3.出産, 育児を経験した後に発症した摂食障害について(第21回 日本心身医学会中国・四国地方会 演題抄録)

結婚, 出産, 育児を経験した後に発症した摂食障害5例について検討した. 発症年齢が28~33歳で, 全例が第2子出産後数年を経て発症していた. anorexia nervosa制限型が2例, bulimia nervosa排出型が3例であった. 1例にアルコール乱用を認めた. 発症の契機や準備状況として, 3例に夫婦問題, 1例に両親の離婚問題, 1例に両親の死が認められた. 面接の継続が可能であった3例に虐待などの育児問題を認め, その子どもは不適応や問題行動などの精神的問題が認められた. 3例とも, 面接の中で育児に関して, 以前の母親との関係が影響していたと語られ, 摂食障害における母...

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Veröffentlicht in:心身医学 1998/08/01, Vol.38(6), pp.457-458
Hauptverfasser: 岡本, 百合, 村岡, 満太郎, 岡本, 泰昌, 中津, 完, 河村, 隆弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:結婚, 出産, 育児を経験した後に発症した摂食障害5例について検討した. 発症年齢が28~33歳で, 全例が第2子出産後数年を経て発症していた. anorexia nervosa制限型が2例, bulimia nervosa排出型が3例であった. 1例にアルコール乱用を認めた. 発症の契機や準備状況として, 3例に夫婦問題, 1例に両親の離婚問題, 1例に両親の死が認められた. 面接の継続が可能であった3例に虐待などの育児問題を認め, その子どもは不適応や問題行動などの精神的問題が認められた. 3例とも, 面接の中で育児に関して, 以前の母親との関係が影響していたと語られ, 摂食障害における母子関係の重要性が再確認された. また, 育児における精神的問題を取り上げることが重要と思われ, 育児相談の充実の必要性が示唆された.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.38.6_457_3