22.コバルト中毒によるPTSDの1例(第40回 日本心身医学会中部地方会 演題抄録)
症例:38歳, 男性1997年6月17日, 作業中に塩化コバルトを吸入. 直後より気分不快, 呼吸器症状, 頭痛を訴え, 他医に入院した. 呼吸器症状は改善したが, 頭痛と不安が増強し, 当院心療内科を紹介された. 諸検査で頭痛の原因になり得る異常所見なし. 呼吸苦の再体験症状, 不安, 焦燥感, 怒り, 頭痛, 不眠および医療不信がみられた. 義父が経営する会社での事故, 複雑な生育歴, さらにTEGはCP優位型であり, 心気神経症状態(CMI-IV, SDS50点)と判断した. 患者の不安を共感的に十分傾聴し, PTSDであることを告げ, コバルト中毒に基づく不安に対し, 安全保証を与える...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 1998/06/01, Vol.38(5), pp.370 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:38歳, 男性1997年6月17日, 作業中に塩化コバルトを吸入. 直後より気分不快, 呼吸器症状, 頭痛を訴え, 他医に入院した. 呼吸器症状は改善したが, 頭痛と不安が増強し, 当院心療内科を紹介された. 諸検査で頭痛の原因になり得る異常所見なし. 呼吸苦の再体験症状, 不安, 焦燥感, 怒り, 頭痛, 不眠および医療不信がみられた. 義父が経営する会社での事故, 複雑な生育歴, さらにTEGはCP優位型であり, 心気神経症状態(CMI-IV, SDS50点)と判断した. 患者の不安を共感的に十分傾聴し, PTSDであることを告げ, コバルト中毒に基づく不安に対し, 安全保証を与える支持的精神療法と薬物療法を行った. 症状を受け入れ頭痛薬を減量後退院し, 部署転換した職場に復帰し, 外来で通院中である. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.38.5_370_3 |