3.当科における摂食障害の現状と治療(第4報)(第79回日本心身医学会関東地方会演題抄録)
摂食障害は食行動の異常という共通点をもつものの, 病因や症状は単一でなく, さまざまな種類の病態から成り立っていると考えられている. これまでも臨床像の特徴や予後, 心理テストの結果などについて, さまざまな検討が行われてきた. さて, われわれは摂食障害の治療にあたりロールシャッハテストなどの心理テストを施行し, 治療関係の検討や予後の推測に役立てている. 今回はanorexia nervosa(AN)とbulimia nervosa(BN)の症例について, 臨床像と心理テストの成績を照合し, その異同について検討を行った. 症例1(AN):25歳女性. 主訴は不食, 低体重(156.8cm...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 1998/01/01, Vol.38(1), pp.73-74 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 摂食障害は食行動の異常という共通点をもつものの, 病因や症状は単一でなく, さまざまな種類の病態から成り立っていると考えられている. これまでも臨床像の特徴や予後, 心理テストの結果などについて, さまざまな検討が行われてきた. さて, われわれは摂食障害の治療にあたりロールシャッハテストなどの心理テストを施行し, 治療関係の検討や予後の推測に役立てている. 今回はanorexia nervosa(AN)とbulimia nervosa(BN)の症例について, 臨床像と心理テストの成績を照合し, その異同について検討を行った. 症例1(AN):25歳女性. 主訴は不食, 低体重(156.8cm, 25.0kg), 腹部が張る感じ. 高校時には53kgあり, 受験の頃から不食となり体重減少. 短大卒業後より食後の胃もたれ感, 嘔気, 便秘が強くなり, いっそう食べることが怖くなり, 体重がさらに減少した. 過食, 自己嘔吐はない. 症例2(BN):21歳女性(161.3cm, 56.5kg). 主訴は過食, 嘔吐. 高校入学後ダイエット開始. 高校2年時, 人間関係のストレスを契機に過食が始まり, 自己嘔吐も開始. 嘔吐できないと下剤を使用している. 両者の経過と心理テスト成績を比較し, 興味ある結果が得られたので報告した. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.38.1_73_3 |