家族の治療協力が得られたため早期に寛解に入った難治性舌炎の1例
症例は9歳女児. 主訴は舌の痛み. 4歳から散発していた舌炎, 口内炎が小学校入学後慢性舌炎となり, たびたび悪化しては1ヵ月近く治療されるが, 1週間前後で再増悪していた. 小学2年の3学期には嚥下困難で福岡こども病院耳鼻科に入院している. 小学3年からは, 強い痛みのために学校給食が食べられないので, 毎日きざみ食中心の弁当を持参していた. 耳鼻科, 皮膚科, 口腔外科を受診するが原因が判明しないので, 鹿児島大心身症外来を紹介された. 親子関係の異常, 特に母親が患児にみせる不安定な感情と患児の過剰適応, 情緒不安定が問題とされ, 両親へ指導したところ舌炎は治癒した. 2ヵ月後運動会をき...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 症例は9歳女児. 主訴は舌の痛み. 4歳から散発していた舌炎, 口内炎が小学校入学後慢性舌炎となり, たびたび悪化しては1ヵ月近く治療されるが, 1週間前後で再増悪していた. 小学2年の3学期には嚥下困難で福岡こども病院耳鼻科に入院している. 小学3年からは, 強い痛みのために学校給食が食べられないので, 毎日きざみ食中心の弁当を持参していた. 耳鼻科, 皮膚科, 口腔外科を受診するが原因が判明しないので, 鹿児島大心身症外来を紹介された. 親子関係の異常, 特に母親が患児にみせる不安定な感情と患児の過剰適応, 情緒不安定が問題とされ, 両親へ指導したところ舌炎は治癒した. 2ヵ月後運動会をきっかけに再発したが, 1週間で治癒している. 本例において慢性舌炎とストレスの関係は明らかで, 心身医学的問題を含めて経過を報告した. |
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ISSN: | 0385-0307 |