神経性食思不振症における1,5-Anhydro-D-glucitol

神経性食思不振症患者(AN)の血中1,5-Anhydro-D-glucitol(1,5AG)を測定し, その臨床的意義について検討した. 5例のAN患者について1,5AGを酵素法で測定した. 平均BMIは12.5kg/平方メートルで, 1,5AGは9.5μg/ml(正常14μg/ml以上)であった. 平均血糖値は67.8mg/dlで, HbA1cは5.0%, 尿糖は陰性で腎機能障害はみられなかった. この5例を罹病期間で分けて検討したところ, 2年以上(平均56ヵ月)の3例(BMI10.3kg/平方メートル)では1,5AGは4.2μg/mlと著明な低値を示し, 平均罹病3ヵ月の2例(BMI15...

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Hauptverfasser: 猪立山恵美, 横川泰, 丹治裕子, 荒瀬高一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:神経性食思不振症患者(AN)の血中1,5-Anhydro-D-glucitol(1,5AG)を測定し, その臨床的意義について検討した. 5例のAN患者について1,5AGを酵素法で測定した. 平均BMIは12.5kg/平方メートルで, 1,5AGは9.5μg/ml(正常14μg/ml以上)であった. 平均血糖値は67.8mg/dlで, HbA1cは5.0%, 尿糖は陰性で腎機能障害はみられなかった. この5例を罹病期間で分けて検討したところ, 2年以上(平均56ヵ月)の3例(BMI10.3kg/平方メートル)では1,5AGは4.2μg/mlと著明な低値を示し, 平均罹病3ヵ月の2例(BMI15.8kg/平方メートル)の1,5AG値17.3μg/mlと異なるパターンを示した. 糖尿病や腎機能障害がなく, かつ罹病期間の長い低体重AN患者での1,5AGの減少は, 長期飢餓状態を反映するものと思われた.
ISSN:0385-0307