約1年の経過にわたり過敏性腸症候群(IBS)として観察されていたクローン病患者の2例
クローン病は, IBSなどの機能的疾患として確定診断がつけられないまま, 長期にフォローされることがある. 症例1:3年間に5つの病院を受診し, 一度はクローン病と診断されたにもかかわらず転医後に否定され, IBSとしてフォローされ続けていた. 症例2:1年にわたり1つの病院でIBSとして治療されており, クローン病と診断されたことにむしろ安心した. 〔考察〕症例1:若年者の重篤な疾患としてのクローン病患者のワンダリングについて, 十分な配慮ができていなかった. 症例2:患者の表面上の印象やライフイベントよりIBSと決めつけた. 〔まとめ〕長期にわたってIBSとしてフォローされている患者の中に...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 1997, Vol.37 (1), p.77-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | クローン病は, IBSなどの機能的疾患として確定診断がつけられないまま, 長期にフォローされることがある. 症例1:3年間に5つの病院を受診し, 一度はクローン病と診断されたにもかかわらず転医後に否定され, IBSとしてフォローされ続けていた. 症例2:1年にわたり1つの病院でIBSとして治療されており, クローン病と診断されたことにむしろ安心した. 〔考察〕症例1:若年者の重篤な疾患としてのクローン病患者のワンダリングについて, 十分な配慮ができていなかった. 症例2:患者の表面上の印象やライフイベントよりIBSと決めつけた. 〔まとめ〕長期にわたってIBSとしてフォローされている患者の中には, クローン病を含めた炎症性腸疾患の患者である可能性を常に考慮する必要がある. また, 炎症性腸疾患と診断した場合, 難治性疾患であるということについての十分な配慮のもとに告知を行い, 受診行為を含めた医師患者関係に深い配慮が必要である. |
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ISSN: | 0385-0307 |