地域で暮らす心疾患高齢者のライフスタイル, フレイルの実態とフレイルに関連する要因

本研究は, 地域で暮らす心疾患をもつ高齢者のライフスタイル, フレイルの実態とフレイルに関連する要因を明らかにすることを目的とした. 循環器内科外来に通院する65歳以上の患者1,277名を対象に, 郵送法による無記名の自記式質問紙調査を行なった. 調査項目は基本属性, 健康・心疾患に関する情報, ライフスタイル, フレイルについてであった. 分析方法は, 記述統計およびt検定, ピアソンの積率相関分析を行なった. 分析対象は回答が得られ, かつ欠損値が少なかった362名であった. 社会的な繋がりを持つライフスタイルをとる者が3割未満である一方, 食事や血圧管理などの健康習慣をもつ者は8割以上を...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2024-11, Vol.73 (4), p.363-371
Hauptverfasser: 緒方久美子, 中嶋恵美子, 三浦伸一郎, 坂梨左織, 鮫島由紀子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は, 地域で暮らす心疾患をもつ高齢者のライフスタイル, フレイルの実態とフレイルに関連する要因を明らかにすることを目的とした. 循環器内科外来に通院する65歳以上の患者1,277名を対象に, 郵送法による無記名の自記式質問紙調査を行なった. 調査項目は基本属性, 健康・心疾患に関する情報, ライフスタイル, フレイルについてであった. 分析方法は, 記述統計およびt検定, ピアソンの積率相関分析を行なった. 分析対象は回答が得られ, かつ欠損値が少なかった362名であった. 社会的な繋がりを持つライフスタイルをとる者が3割未満である一方, 食事や血圧管理などの健康習慣をもつ者は8割以上を占めた. 4人に1人以上が運動器の機能, 口腔機能でフレイル状態であった. 女性であること, 経済状況と健康状態が悪いこと, 健康的な食習慣や運動習慣がないことなどは, フレイルに有意に関連した. 心疾患高齢者が自立した生活を続けるためには, 疾患の症状管理, 口腔の健康保持, 低栄養を予防する食習慣, 関心事に合わせた運動習慣を持つことが重要である.
ISSN:0468-2513