シングル介護者が在宅介護3か月時の就労と介護の両立における現状

本研究は,シングル介護者(以下介護者)が在宅介護3か月時の就労と介護の両立における現状を明らかにすることを目的とする。  病院を退院した親を3か月間在宅で介護しながら就労を継続しているシングル介護者9名に半構造化面接を実施し,帰納的分析を行なった。  【両立に良い影響を与える要因】と【両立に悪い影響を与える要因】の2コアカテゴリが抽出された。【両立に良い影響を与える要因】は,〈悩みを相談できる人の存在〉,〈地域の見守り及びレスパイト体制〉,〈介護経験者の介護情報提供体制〉の3カテゴリが抽出された。【両立に悪い影響を与える要因】は,[介護のきっかけ],[介護を替わってくれる人がいない環境],[介...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2021, Vol.70(4), pp.372-381
Hauptverfasser: 田中, 結花子, 佐藤, 真由美, 青石, 恵子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は,シングル介護者(以下介護者)が在宅介護3か月時の就労と介護の両立における現状を明らかにすることを目的とする。  病院を退院した親を3か月間在宅で介護しながら就労を継続しているシングル介護者9名に半構造化面接を実施し,帰納的分析を行なった。  【両立に良い影響を与える要因】と【両立に悪い影響を与える要因】の2コアカテゴリが抽出された。【両立に良い影響を与える要因】は,〈悩みを相談できる人の存在〉,〈地域の見守り及びレスパイト体制〉,〈介護経験者の介護情報提供体制〉の3カテゴリが抽出された。【両立に悪い影響を与える要因】は,[介護のきっかけ],[介護を替わってくれる人がいない環境],[介護による精神的ストレス]の3カテゴリが抽出された。  【両立に良い影響を与える要因】をより促進する為には,介護に関する情報を提供することは必須である。また,介護に関与する全ての者が情報共有・意見交換が出来る連携システムの構築は喫緊の課題である。【両立に悪い影響を与える要因】を改善する為には,医療者は,退院前から介護者が相談出来る関係性を構築する必要がある。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.70.372