脳梗塞を契機に婦人科悪性腫瘍が発見されたTrousseau 症候群の2例
Trousseau症候群は悪性腫瘍による血液凝固亢進により血栓塞栓症を惹起する病態である。 今回,脳梗塞を契機に婦人科悪性腫瘍が発見された2例を経験したので報告する。症例1:66歳,0妊0産。左上下肢の脱力感で受診され,頭部MRIで脳梗塞と診断。造影CT検査で卵巣腫瘍を認め,入院後8日目に手術を施行。卵巣明細胞癌と診断。術後化学療法を施行し,2年以上増悪なく経過している。症例2:41歳,1妊1産。意識障害,右片麻痺,失語で受診され,頭部MRIで脳梗塞と診断。造影MRI,造影CT検査で子宮内膜癌が示唆され,入院後19日目に手術を施行。子宮内膜癌Grade 3と診断。術後化学療法を施行し,4年以...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2019, Vol.68(1), pp.88-93 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Trousseau症候群は悪性腫瘍による血液凝固亢進により血栓塞栓症を惹起する病態である。 今回,脳梗塞を契機に婦人科悪性腫瘍が発見された2例を経験したので報告する。症例1:66歳,0妊0産。左上下肢の脱力感で受診され,頭部MRIで脳梗塞と診断。造影CT検査で卵巣腫瘍を認め,入院後8日目に手術を施行。卵巣明細胞癌と診断。術後化学療法を施行し,2年以上増悪なく経過している。症例2:41歳,1妊1産。意識障害,右片麻痺,失語で受診され,頭部MRIで脳梗塞と診断。造影MRI,造影CT検査で子宮内膜癌が示唆され,入院後19日目に手術を施行。子宮内膜癌Grade 3と診断。術後化学療法を施行し,4年以上増悪なく経過している。 Trousseau症候群は原疾患の治療が予後に影響するとされるが,多くが手術不可能な進行癌で発見されるため生命予後不良である。 速やかに診断し機を逸さず集学的な治療を行なうために,神経内科,脳血管外科を含めた他科との密な連携が必要と考えられた。 |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.68.88 |