MYD88遺伝子変異の検出により確定診断に至った血管内大細胞型B細胞リンパ腫
症例は76歳女性。X年1月初めから断続的に発熱あり。徐々に食欲が低下してきたため,2月末に入院。身体所見上,局所感染徴候は。血液検査ではWBC 4,940/μl,Hb 7.9g/dl,Plt 10.4万/μl。他,LDH 315U/l,CRP 12.43mg/dl,可溶性IL-2R 10,200U/ml。画像上,軽度の肝脾腫を認めたため血液疾患を疑われ骨髄検査を施行。しかし,病理結果は異型リンパ球散見のみで,当初は造血器腫瘍の確定診断は得られず。その後も発熱は持続し,全身状態も急速に悪化。3月末の腹部CTで脾腫がさらに増大していたため,凍結保存していた骨髄細胞で遺伝子検査を行なったところ,MY...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2019, Vol.67(5), pp.585 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は76歳女性。X年1月初めから断続的に発熱あり。徐々に食欲が低下してきたため,2月末に入院。身体所見上,局所感染徴候は。血液検査ではWBC 4,940/μl,Hb 7.9g/dl,Plt 10.4万/μl。他,LDH 315U/l,CRP 12.43mg/dl,可溶性IL-2R 10,200U/ml。画像上,軽度の肝脾腫を認めたため血液疾患を疑われ骨髄検査を施行。しかし,病理結果は異型リンパ球散見のみで,当初は造血器腫瘍の確定診断は得られず。その後も発熱は持続し,全身状態も急速に悪化。3月末の腹部CTで脾腫がさらに増大していたため,凍結保存していた骨髄細胞で遺伝子検査を行なったところ,MYD88遺伝子の変異を検出。これを契機に最終的に血管内大細胞型B細胞リンパ腫と診断を確定し得た。本症例は診断が困難だったが,マクログロブリン血症と一部のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫で検出されるMYD88遺伝子変異が診断に至る手がかりとなった。診断が難しいリンパ腫等では遺伝子検査が有用なものと考えられたため報告する。 |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.67.585 |