2 感染対策ネットワークの現状と課題

「はじめに」感染症の伝播を防ぐためには, 感染性微生物の暴露や感染した場所にかかわらず, 適切な予防対策を行なうことが必要です. 近年, 急性期病院や外来クリニックに加え, 高齢者施設や, 在宅など, 医療サービスを提供する場面が多様化し, 感染制御を要する場面や対象が変化しており, 医療関連感染(HAI: healthcare-associated infections)における予防対策を行なうためには, 地域連携やネットワークの構築が必須であることは周知の通りです. 平成24年度診療報酬改定により, 感染防止対策加算と感染防止対策地域連携加算が新設され, 多くの医療機関において感染対策部門...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2017-03, Vol.65 (6), p.1134-1136
Hauptverfasser: 西村直子, 松島由実
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」感染症の伝播を防ぐためには, 感染性微生物の暴露や感染した場所にかかわらず, 適切な予防対策を行なうことが必要です. 近年, 急性期病院や外来クリニックに加え, 高齢者施設や, 在宅など, 医療サービスを提供する場面が多様化し, 感染制御を要する場面や対象が変化しており, 医療関連感染(HAI: healthcare-associated infections)における予防対策を行なうためには, 地域連携やネットワークの構築が必須であることは周知の通りです. 平成24年度診療報酬改定により, 感染防止対策加算と感染防止対策地域連携加算が新設され, 多くの医療機関において感染対策部門の体制が整備されたとともに, 医療機関間の連携や地域ネットワークはめざましく発展しました. しかし一方で, 医療と介護の一体的な改革が進められる療養環境の背景変化や, 薬剤耐性菌, 新興再興感染症の問題など, 感染制御を要する場面はますます拡大していると考えます.
ISSN:0468-2513