大腿骨近位部骨折例におけるHand Held Dynamometerを用いた下肢筋力測定の検者内信頼性の検討: 認知症の重症度によって信頼性は異なるか

本研究の目的は大腿骨近位部骨折例におけるHHD(Hand Held Dynamometer)を用いた筋力測定の検者内信頼性が認知症の重症度によって異なるか否かを明らかにすることである。 当院へ入院加療となった大腿骨近位部骨折術後例144例のうち認知症老人の日常生活自立度がランクⅢ・ランクⅣ・ランクMに該当する18例,中枢神経疾患の既往を有する8例,転科例2例を除く116例を対象とした。116例を認知症老人の日常生活自立度別に正常群44例,ランクⅠ群38例,ランクⅡ群34例に分類し,級内相関係数(1,1)およびSEM(Standard Error of Measurement)を比較した。 結果...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2016/07/31, Vol.65(2), pp.196-201
Hauptverfasser: 川端, 悠士, 澄川, 泰弘, 吉仲, 真美, 武市, 理史, 後藤, 圭太, 藤森, 里美, 冨川, 成美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は大腿骨近位部骨折例におけるHHD(Hand Held Dynamometer)を用いた筋力測定の検者内信頼性が認知症の重症度によって異なるか否かを明らかにすることである。 当院へ入院加療となった大腿骨近位部骨折術後例144例のうち認知症老人の日常生活自立度がランクⅢ・ランクⅣ・ランクMに該当する18例,中枢神経疾患の既往を有する8例,転科例2例を除く116例を対象とした。116例を認知症老人の日常生活自立度別に正常群44例,ランクⅠ群38例,ランクⅡ群34例に分類し,級内相関係数(1,1)およびSEM(Standard Error of Measurement)を比較した。 結果として3群間で級内相関係数に有意差は無く,SEMは正常群・ランクⅠ群に比較してランクⅡ群で有意に低値を示し,ランクⅡ群で最も測定値のバラツキが少なかった。 軽度~中等度の認知症を合併した大腿骨近位部骨折例におけるHHDを使用した筋力測定の信頼性には認知症の重症度による大きな相違は無く,高い信頼性が得られることが明らかとなった。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.65.196