11. バンコマイシン初回投与設計の有効性の検討

バンコマイシン(以降, VCM)は主にMRSA感染の治療に使用する薬剤で, 血中濃度の有効域が狭いためTDMが推奨されている. 当院ではTDMを行なっておらず, VCMの投与量が適正であるか不明であった. そこで今回VCMTDMソフトを用い初回投与設計することによりVCMが適正使用されているか検証した. さらに過量投与には疑義紹介を行ない, 適正使用割合の変化を検証した. 初回投与時において過量投与3割, 過少投与4割となり全体の7割が適正使用されていない結果となった. 過量投与について疑義紹介を行なうことで3割から1割以下と大幅に減少させることができた. 初回投与設計は過量投与を防止するのに...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2010, Vol.59 (4), p.527-527
Hauptverfasser: 細川浩輝, 霍間尚樹, 渡邉武則, 岩田文英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:バンコマイシン(以降, VCM)は主にMRSA感染の治療に使用する薬剤で, 血中濃度の有効域が狭いためTDMが推奨されている. 当院ではTDMを行なっておらず, VCMの投与量が適正であるか不明であった. そこで今回VCMTDMソフトを用い初回投与設計することによりVCMが適正使用されているか検証した. さらに過量投与には疑義紹介を行ない, 適正使用割合の変化を検証した. 初回投与時において過量投与3割, 過少投与4割となり全体の7割が適正使用されていない結果となった. 過量投与について疑義紹介を行なうことで3割から1割以下と大幅に減少させることができた. 初回投与設計は過量投与を防止するのに有効であると考えられる. しかし, VCM-TDMソフトを用いた解析は推測しているに過ぎず, より正確な投与量設定にはTDMを行なう必要がある.
ISSN:0468-2513