9. 薬剤の排便コントロールをしている患者の自然排便を促す援助―腹部のツボ指圧を試みて

A病棟は脳血管疾患患者を対象とした病棟である. 脳血管疾患は, 麻痺, ADL低下等により便秘に陥りやすい. A病棟では便秘への対応は緩下剤に依存している例が約80%を占めていた. 緩下剤の使用は腹部不快などの苦痛や, 長期使用において腸粘膜の炎症性変化などの副作用も報告されている. そこで, 薬剤に頼らず看護師ができるツボ指圧を活用して排便コントロールが図れるか先行研究をもとに実践した. 自然排便のない患者5人を対象に日本語版便秘評価尺度(CAS)を参考にした自作便秘評価尺度を使って便秘の程度を点数化した. 点数は高いほど便秘である. ツボ指圧は天枢・大巨の2か所を導入した. 導入前の5人の...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2010, Vol.59 (1), p.52-53
Hauptverfasser: 柴田千恵, 中田陽子, 北條和代, 櫨山真由美, 大貫洋子, 山形文子, 廣田悦子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:A病棟は脳血管疾患患者を対象とした病棟である. 脳血管疾患は, 麻痺, ADL低下等により便秘に陥りやすい. A病棟では便秘への対応は緩下剤に依存している例が約80%を占めていた. 緩下剤の使用は腹部不快などの苦痛や, 長期使用において腸粘膜の炎症性変化などの副作用も報告されている. そこで, 薬剤に頼らず看護師ができるツボ指圧を活用して排便コントロールが図れるか先行研究をもとに実践した. 自然排便のない患者5人を対象に日本語版便秘評価尺度(CAS)を参考にした自作便秘評価尺度を使って便秘の程度を点数化した. 点数は高いほど便秘である. ツボ指圧は天枢・大巨の2か所を導入した. 導入前の5人の平均点は4.5点であったが, 導入後は3.2点に減少した. また, 緩下剤の使用量の変化では, 導入前は5人全員が使用していたが, 導入後使用したのは2人で, 3人は使用せず自然排便がみられた.
ISSN:0468-2513