看護研究報告:小児用転落アセスメントスコアシートと予防策を活用しての効果―20代看護師の結果から

当院のニアミス・ヒヤリ・ハット報告件数を領域別分類に見ると, 転倒・転落に関する報告が第1位を占めている. 当病棟においても小児の転落事故は, 過去5年間で年間10例程度経験していた. 転落に関する説明は, 乳幼児の家族を対象に入院時オリエンテーションで実施しているが, 内容は看護師の主観に任されていた. 今回小児用の転落アセスメントスコアシートと予防策を作成・活用した結果, 20代の看護師において, 観察の視点, 指導内容に変化が見られ, 月齢や年齢による児の発達段階や, 特徴を加味した観察・指導ができるようなった. また, 同一のパンフレットを使用することで, 育児の経験の有無, 小児科経...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2010-03, Vol.58 (6), p.699-702
Hauptverfasser: 三浦恵利子, 高橋由美子, 齋藤優子, 奥山春奈, 斉藤美穂子, 佐藤節子, 猪股のり子, 高成恵美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院のニアミス・ヒヤリ・ハット報告件数を領域別分類に見ると, 転倒・転落に関する報告が第1位を占めている. 当病棟においても小児の転落事故は, 過去5年間で年間10例程度経験していた. 転落に関する説明は, 乳幼児の家族を対象に入院時オリエンテーションで実施しているが, 内容は看護師の主観に任されていた. 今回小児用の転落アセスメントスコアシートと予防策を作成・活用した結果, 20代の看護師において, 観察の視点, 指導内容に変化が見られ, 月齢や年齢による児の発達段階や, 特徴を加味した観察・指導ができるようなった. また, 同一のパンフレットを使用することで, 育児の経験の有無, 小児科経験年数に関わらず, 指導への自信にもつながった. このことから, 観察の視点・指導内容の統一が, 20代の看護師において, 看護の質の確保につながったと言える. 「I. はじめに」当病棟における小児科の転落事故は, 過去5年間で年10例程度であり, いずれも入院後症状が回復傾向になる3~4日目が多かった.
ISSN:0468-2513