1. 当院における硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸注射液(ALTA)による内痔核硬化療法

硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸注射液(以下ALTA)は出血や脱出を伴う内痔核に対する新しい硬化療法剤である. 従来の切除手術に比べ手技が容易で術後疼痛が少なく治療効果も良好である. 当院では2006年2月よりこのALTA療法を開始し現在までに116例に施行した. 開始当初はGoligher分類III度の内痔核を中心にALTA療法単独で治療を施行していたが, 現在では結紮切除術との併用や直腸粘膜脱症例などにも適応を拡大している. 治療は原則として入院のうえ腰椎麻酔下に行なっている. ほぼ全例において術後早期に出血や脱出などの症状は改善し経過も良好であったが, 外痔成分が多いものや器質化を伴...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2008, Vol.57 (2), p.108-108
Hauptverfasser: 児玉真也, 澤田紘幸, 寺岡義布史, 大森一郎, 丹治英裕, 繁田直史, 住元一夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸注射液(以下ALTA)は出血や脱出を伴う内痔核に対する新しい硬化療法剤である. 従来の切除手術に比べ手技が容易で術後疼痛が少なく治療効果も良好である. 当院では2006年2月よりこのALTA療法を開始し現在までに116例に施行した. 開始当初はGoligher分類III度の内痔核を中心にALTA療法単独で治療を施行していたが, 現在では結紮切除術との併用や直腸粘膜脱症例などにも適応を拡大している. 治療は原則として入院のうえ腰椎麻酔下に行なっている. ほぼ全例において術後早期に出血や脱出などの症状は改善し経過も良好であったが, 外痔成分が多いものや器質化を伴うものに再発を認める傾向があった. 治療を要する合併症としては直腸肛門周囲炎, 直腸潰瘍, 痔核部感染等を認めたが全例保存的治療で改善し, 後遺症等は認めなかった. 今回当院におけるALTA療法の現状と治療成績を文献的考察とともに報告した.
ISSN:0468-2513