30. 高齢の大腿骨頸部骨折患者の退院アプローチ

高齢者の大腿骨頸部骨折患者は, 受傷により日常生活動作の低下をきたし易い. A病棟において, 手術前に患者・家族は医師より退院時の目標について説明を受けている. この時期は, 患者・家族ともに骨折の痛みや, 手術への不安が大きく目前の症状の回復を重視しており, 退院時の目標に対する認識が十分ではないと考える. 又, 手術後リハビリテーションが進み, 症状が回復するにつれて, 患者・家族は退院時の目標を当初よりも高くできるのではないかと期待する. 本事例は退院時の目標が車椅子と説明を受けた. しかし, 患者・家族は術前の説明では車椅子の状態を受け止めたが, リハビリ期には元の状態までの回復を望み...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2008, Vol.57 (2), p.99-99
Hauptverfasser: 佐野清美, 伏木隆子, 大川美由紀, 高田一成, 関口いづみ, 牛込和子, 福田裕美子, 酒井恵子, 塩川和子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高齢者の大腿骨頸部骨折患者は, 受傷により日常生活動作の低下をきたし易い. A病棟において, 手術前に患者・家族は医師より退院時の目標について説明を受けている. この時期は, 患者・家族ともに骨折の痛みや, 手術への不安が大きく目前の症状の回復を重視しており, 退院時の目標に対する認識が十分ではないと考える. 又, 手術後リハビリテーションが進み, 症状が回復するにつれて, 患者・家族は退院時の目標を当初よりも高くできるのではないかと期待する. 本事例は退院時の目標が車椅子と説明を受けた. しかし, 患者・家族は術前の説明では車椅子の状態を受け止めたが, リハビリ期には元の状態までの回復を望み, 医療者との間に相違が生じた. そこで定期的に面接を行ない, 患者と家族の思いを受け止めながら, 看護援助を実践した. 結果, 患者・家族が現状を理解し, 目標を現実のものとして受け止め, 納得して退院できたので報告する.
ISSN:0468-2513