29. 「しているケア」と「できるADL」 ―認知症高齢者の残存機能を大切に

佐久老健は自立支援を目指しケアに取り組んできた. しかし, 認知症の症状によっては, 過介護となっている利用者もおり, 心身の機能に影響を及ぼしかねない. そこで, リハスタッフと共に認知症利用者の精神機能・身体機能とケアの再評価を行ない, 残存機能を活かした生活リハに取り組んだ. その結果, 私達の行なってきたケアは, 過介護となっており, 認知症の残存機能の活用を考慮したケアではなかった. また, スタッフのイメージで本人が出来ることも介助してしまっていた. そうすることにより利用者は, 依存的になりADLの低下や精神機能の退行にもつながるおそれがある. 「認知症高齢者の出来る能力を使うこ...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2008, Vol.56 (5), p.746-746
Hauptverfasser: 佐藤美穂, 清水長, 山浦裕美, 堀籠由紀子, 花岡奈保美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:佐久老健は自立支援を目指しケアに取り組んできた. しかし, 認知症の症状によっては, 過介護となっている利用者もおり, 心身の機能に影響を及ぼしかねない. そこで, リハスタッフと共に認知症利用者の精神機能・身体機能とケアの再評価を行ない, 残存機能を活かした生活リハに取り組んだ. その結果, 私達の行なってきたケアは, 過介護となっており, 認知症の残存機能の活用を考慮したケアではなかった. また, スタッフのイメージで本人が出来ることも介助してしまっていた. そうすることにより利用者は, 依存的になりADLの低下や精神機能の退行にもつながるおそれがある. 「認知症高齢者の出来る能力を使うことは, 自信と力になりQOLを高めることができると思われる. これらのことは, 認知症高齢者に限らず, 利用者すべてに当てはまる」と考察を得たので報告した.
ISSN:0468-2513