27. 集中治療室における生命の危機状況にある患者家族への関わり ―患者家族への聞き取り調査を実施して

突然の発症で集中治療室に緊急入室し, 予後不良と宣告された患者家族の心理状態は計り知れないものがある. 看護師は, 限られた面会時間の中で, 患者を取り巻く家族の心理状態を把握し, 個々のニーズに合った関わりを持とうとしており, その役割は大きい. 当集中治療室は面会及び, 各種制限があるが, 患者の状態に応じて面会制限の緩和を試みている. しかし, 患者への処置や援助が最優先され, 患者家族への精神的援助が不十分であるのが現状である. 今回, 私達はクモ膜下出血の発症により緊急入室し, 入室9日目に死亡された40歳男性患者の看護と, その家族への援助を経験した. そこで, 入院期間中の患者家...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2008, Vol.56 (5), p.745-745
Hauptverfasser: 関口千鶴子, 原智恵子, 内堀麻子, 神津たい子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:突然の発症で集中治療室に緊急入室し, 予後不良と宣告された患者家族の心理状態は計り知れないものがある. 看護師は, 限られた面会時間の中で, 患者を取り巻く家族の心理状態を把握し, 個々のニーズに合った関わりを持とうとしており, その役割は大きい. 当集中治療室は面会及び, 各種制限があるが, 患者の状態に応じて面会制限の緩和を試みている. しかし, 患者への処置や援助が最優先され, 患者家族への精神的援助が不十分であるのが現状である. 今回, 私達はクモ膜下出血の発症により緊急入室し, 入室9日目に死亡された40歳男性患者の看護と, その家族への援助を経験した. そこで, 入院期間中の患者家族の心理状態を聴取し, ニーズに応じた援助であったのかを評価するため, 死亡退院8か月後, 妻への聞き取り調査を実施した. 調査結果をもとに集中治療室における生命の危機状況にある患者家族への看護師の関わりを, 考察したので報告した.
ISSN:0468-2513