21. 健常成人に発症し, 肝障害と消化管潰瘍を合併したサイトメガロウイルス感染症の1例

〔症例〕47歳, 男性, 主訴:吐血. 現病歴:2003年12月上旬より, 発熱, 盗汗, 両頸部リンパ節腫脹が出現. 12月31日に吐血が出現し入院した. 入院時身体所見では貧血, 黄疸を認め, 表在リンパ節と脾を4横指触知した. 〔入院時検査所見〕胃内視鏡検査で打ち抜き様の血管断端を有する巨大潰瘍を, 血液検査で汎血球減少と肝障害を認めた. 頸部リンパ節生検および骨髄生検では悪性所見は得られなかった. 〔入院後経過〕cytomegaro virus(CMV)DNAが検出されたことより, CMV感染症と診断した. 入院後は経過観察のみで症状は自然軽快したため一次退院としたが, 2004年3月...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2007, Vol.56 (2), p.98-98
Hauptverfasser: 服部光治, 小貫優子, 近藤真由美, 三村俊介, 伊藤孝美, 湊 志仁, 椎貝達夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔症例〕47歳, 男性, 主訴:吐血. 現病歴:2003年12月上旬より, 発熱, 盗汗, 両頸部リンパ節腫脹が出現. 12月31日に吐血が出現し入院した. 入院時身体所見では貧血, 黄疸を認め, 表在リンパ節と脾を4横指触知した. 〔入院時検査所見〕胃内視鏡検査で打ち抜き様の血管断端を有する巨大潰瘍を, 血液検査で汎血球減少と肝障害を認めた. 頸部リンパ節生検および骨髄生検では悪性所見は得られなかった. 〔入院後経過〕cytomegaro virus(CMV)DNAが検出されたことより, CMV感染症と診断した. 入院後は経過観察のみで症状は自然軽快したため一次退院としたが, 2004年3月になり, 再び発熱と両頸部のリンパ節増大を認め再入院した. VAHS(virus-associated hemophagocytosis)を発症したと考え, ガンシクロビル投与, 化学療法を施行するも効果なく, 7月11日死亡した. 〔結語〕剖検では悪性組織球症と診断されたが, CMV感染より, VAHS, 悪性組織球症への進展も示唆され, 興味ある症例と考え報告した.
ISSN:0468-2513