21.人間ドック高齢受診者(60歳以上)のBNP値と生活習慣病関連因子との相関についての検討

〔目的〕一般住民を対象とした最近の研究で, BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値が高いほど5年後の心疾患発症率が高くなる事が証明され, 予防医学領域でのBNP 検査の有用性が注目されている. しかし高齢者を対象に検討した例は少ない. そこで今回我々は60歳以上の高齢者を対象にBNP 値がスクリーニング検査として有用であるか否かについて心疾患危険因子を含む生活習慣病関連因子との関係を検討した. 〔方法〕平成15年4月1日から平成16年11月30日までのBNP 検査希望の高齢受診者2,314名, 男性1,282名:平均年齢67.2±5.4歳, 女性1,032名:平均年齢66.6±4.9歳を対象と...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2006, Vol.55 (2), p.123-124
Hauptverfasser: 手塚気佐和, 中村裕子, 斉藤信子, 野澤久美子, 小原喜世志, 花里 岳, 増田美香, 長島志津子, 太田久美子, 高橋みどり, 榊原健一, 橘田輝雄, 高橋唯郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕一般住民を対象とした最近の研究で, BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値が高いほど5年後の心疾患発症率が高くなる事が証明され, 予防医学領域でのBNP 検査の有用性が注目されている. しかし高齢者を対象に検討した例は少ない. そこで今回我々は60歳以上の高齢者を対象にBNP 値がスクリーニング検査として有用であるか否かについて心疾患危険因子を含む生活習慣病関連因子との関係を検討した. 〔方法〕平成15年4月1日から平成16年11月30日までのBNP 検査希望の高齢受診者2,314名, 男性1,282名:平均年齢67.2±5.4歳, 女性1,032名:平均年齢66.6±4.9歳を対象とした. 測定方法は塩野義製薬社製モノクローナル抗体によるIRMA 法を用いてBNP を測定. 年齢, 性別およびメタボリックシンドローム関連指標を含む生活習慣病関連因子とBNP 値を比較し相関の有無を調べた. 〔成績〕BNP は加齢に伴って高値傾向が認められた. 性別では明らかな差は認められなかった. メタボリックシンドローム諸指標を含む生活習慣病関連因子とBNP の相関は全く認められずBNP は独立した因子である可能性が強く示唆された.
ISSN:0468-2513