XII. 感染対策-79. 当院における速乾性手指消毒剤の選択

速乾性手指消毒剤として使用していたグルコン酸クロルヘキシジン含有50%エタノールゲルにおいて, 「使用時の不快感, 使用頻度の低下」を心配する意見が病院内感染対策委員会へ寄せられた. 実態調査を行なった結果, 「使用感の悪さ」に関する意見が50%を超えていた. 3社の同効製品間で比較試験を行ない, 「使用感」, 「当院臨床分離菌に対する均一な抗菌活性」を指標として, 院内感染対策委員会においてグルコン酸クロルヘキシジン含有80%エタノールジェルへ採用変更した. 変更後の再アンケートでは「使用感の向上」87%, 「使用回数の増加」77%と良好であった. 薬剤変更による薬剤部からの払い出し量は約2...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2006, Vol.54 (5), p.804-804
Hauptverfasser: 吉澤裕義, 横山茂, 大久保吉弘, 冨永等, 原敏博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:速乾性手指消毒剤として使用していたグルコン酸クロルヘキシジン含有50%エタノールゲルにおいて, 「使用時の不快感, 使用頻度の低下」を心配する意見が病院内感染対策委員会へ寄せられた. 実態調査を行なった結果, 「使用感の悪さ」に関する意見が50%を超えていた. 3社の同効製品間で比較試験を行ない, 「使用感」, 「当院臨床分離菌に対する均一な抗菌活性」を指標として, 院内感染対策委員会においてグルコン酸クロルヘキシジン含有80%エタノールジェルへ採用変更した. 変更後の再アンケートでは「使用感の向上」87%, 「使用回数の増加」77%と良好であった. 薬剤変更による薬剤部からの払い出し量は約2倍に増加し, 1回量から補正した使用回数も3倍以上に増加した. 今回の手指消毒剤変更の過程において, 現場の意見を十分に集めること, 医師, 薬剤師, 看護師, 臨床検査技師などの各職種の連携が重要であると考えられた.
ISSN:0468-2513