当院における成人鼠径部ヘルニア手術症例5年間の検討~日帰り手術センターのデータを中心に

鼠径部ヘルニアは一般に鼠径ヘルニア, 大腿ヘルニアを指し, 小児から成人まで広くみられるcommon diseaseである. 米国では鼠径部ヘルニアだけで年間凡そ60万件もの手術が行なわれており, 本邦でも30~40人に1人の発症頻度と認識されている. それだけありふれた疾患でありながら, その手術は一人一法と言われるほど外科医それぞれが独自の考えを持って治療されており, 同時にヘルニアの手術は外科医師の修練としての役割も大きく, 若手医師からベテラン医師まで広く行なわれている. さらに, 近年その手術手技に関しても, 従来法に加えTension free repair法, 鏡視下修復術など幅...

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Hauptverfasser: 佐藤栄一, 大井悦弥, 中田幸美, 渡辺和美, 新津真佐子, 小池恭子, 依田尚美
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:鼠径部ヘルニアは一般に鼠径ヘルニア, 大腿ヘルニアを指し, 小児から成人まで広くみられるcommon diseaseである. 米国では鼠径部ヘルニアだけで年間凡そ60万件もの手術が行なわれており, 本邦でも30~40人に1人の発症頻度と認識されている. それだけありふれた疾患でありながら, その手術は一人一法と言われるほど外科医それぞれが独自の考えを持って治療されており, 同時にヘルニアの手術は外科医師の修練としての役割も大きく, 若手医師からベテラン医師まで広く行なわれている. さらに, 近年その手術手技に関しても, 従来法に加えTension free repair法, 鏡視下修復術など幅広く, 年々多様化している. その一方で, 年齢や性別, 生体条件などを考慮した適応の決定には未だ議論の多いのが現状である. 他方, 鼠径部ヘルニア手術は日帰り手術, クリニカルパスが絡み, その治療に関しては標準化・効率化へと大きな変遷を遂げている. 当院においては, 1999年より日帰り手術センター(以下, DS)が開設され, 成人鼠径部ヘルニアについても同年よりその対象疾患とされ, また成人鼠径ヘルニア・クリニカルパスも同時に採用され改良を重ねながら今日に至っている.
ISSN:0468-2513