当院におけるBare Metal Stentの使用経験

昨年Drug Eluting Stent(DES)であるCypher Stentがわが国にもようやく導入された. その再狭窄予防効果には大きな期待が寄せられている. しかしいまだ本邦で使用可能なDESはCypher Stentのみであり選択の幅がなくdelivery性能には若干の問題があること, 亜急性期および慢性期の血栓性閉塞や長期予後の点が明らかでないこと, クロピドグレルが使用できないわが国ではチクロピジン使用による副作用の問題があること, またBare Metal Stent(BMS)に比べて高価であることなどその使用に関しては問題点も多い. BMSを血管内エコー(IVUS)ガイド下に...

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Hauptverfasser: 度会正人, 田中美穂, 河合秀樹, 村田欣洋, 子安正純, 堀部秀樹, 簗瀬正伸, 竹本憲二, 野々川信, 清水誠司
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:昨年Drug Eluting Stent(DES)であるCypher Stentがわが国にもようやく導入された. その再狭窄予防効果には大きな期待が寄せられている. しかしいまだ本邦で使用可能なDESはCypher Stentのみであり選択の幅がなくdelivery性能には若干の問題があること, 亜急性期および慢性期の血栓性閉塞や長期予後の点が明らかでないこと, クロピドグレルが使用できないわが国ではチクロピジン使用による副作用の問題があること, またBare Metal Stent(BMS)に比べて高価であることなどその使用に関しては問題点も多い. BMSを血管内エコー(IVUS)ガイド下に留置した成績を検討し, DESの使用に適した病変についても若干の考察を加えた. 2003.12.1から2004.7.31の間に当院にてBMSを留置した連続263例, 280病変, 304stentを対象に, 初期および中期臨床成績(MACE, 再狭窄率, TLR)を検討した. 使用したステントはML Penta 105本, Express2 85本, Duraflex 43本, Tsunami 29本, BeStent2 27本, その他15本であった. 全例IVUSガイド下にそれぞれの病変に適したステントを選択, 留置した. このうち6か月後の追跡冠動脈造影を施行したのは61症例, 69病変, 77stentである. MACEはnon-Q MI2例のみであった. 病変形態はtype A:3, B1:10, B2:34, C:22. QCA dataはlesion length 16.4±11.6mm, RD/MLD/%DSはそれぞれpre:2.94±0.41mm/0.83±0.58mm/72±19%, post:3.2±0.38mm/1.98±0.64mm/34±19%, late loss 0.7±0.6mmであった. 再狭窄率は11.6%, TLRは7.2%であった. またこれらのうち1病変に複数のステントを使用した症例と透析症例を除いた場合の再狭窄率とTLRはそれぞれ5.9%, 3.7%であった. IVUSガイド下に留置するBMSの初期および中期臨床成績は良好である. 形態的に長い病変と透析症例を除いては必ずしもDESを使用しなくてもよい可能性が示唆された.
ISSN:0468-2513