包括的地域ケア~そのつながりとコンフリクト

住民に最も身近な市町村は, 当然のことながら, そこに住む住民が老後に至るまで安心して住み続けることができる地域づくりを最大の責務とすべきである. もちろん, 地域づくりは行政だけでできるものではなく, そこに住む住民との協働のなかで形成されうるものである. そのことを含めて新たなコミュニティーづくりの中核には, なんといっても住民の健康の向上と支援を必要とする人たちの生存の質を高めるための基盤が据えられなければならない. 地域のなかで病気や心身の機能障害, それに起因する生活障害, さらには地域社会との関係障害など複合した問題にさらされながら生きている住民の立場にたって保健・医療・福祉や関連...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2005, Vol.54 (3), p.249-249
1. Verfasser: 松浦尊麿
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:住民に最も身近な市町村は, 当然のことながら, そこに住む住民が老後に至るまで安心して住み続けることができる地域づくりを最大の責務とすべきである. もちろん, 地域づくりは行政だけでできるものではなく, そこに住む住民との協働のなかで形成されうるものである. そのことを含めて新たなコミュニティーづくりの中核には, なんといっても住民の健康の向上と支援を必要とする人たちの生存の質を高めるための基盤が据えられなければならない. 地域のなかで病気や心身の機能障害, それに起因する生活障害, さらには地域社会との関係障害など複合した問題にさらされながら生きている住民の立場にたって保健・医療・福祉や関連分野が連携して包括的な地域ケア体制が構築される必要があろう. 私たちは誕生する前からケアを受け, 生涯を終えるまでの人生の各ステージにおいてケアし, ケアされながら歩んでいる. ケアは意識されているか否かは別として日常生活のあらゆる場面において繰り広げられているといえよう.
ISSN:0468-2513