11. 16列マルチスライスCT を用いて血管の走行異常を確認し得た2症例

〔症例1〕心エコーにて心房中隔欠損症と診断, 同時に肺動脈近傍に異常血管を認めた. 16列マルチスライスCT(MDCT)では, 左上肺静脈の左房への還流は確認できず, 嚢状に拡大した異常血管が, 右心系へ還流している所見が認められた. 左上肺静脈の還流異常が考えられた. 心臓カテーテル検査にて, 左無名静脈に還流する異常血管を確認でき, CT と一致した. 〔症例2〕洞不全症候群の診断にて, 恒久的ペースメーカー植え込み術施行. その後, リードの断線が疑われ, 紹介入院となった. 前医に て静脈系の還流異常を指摘されていたため, CT 施行し左上大静脈遺残と診断され右鎖骨下静脈より新たなリー...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2005, Vol.53 (6), p.985-986
Hauptverfasser: 原口宏典, 石山重行, 東福勝徳, 上ノ町仁, 鐘撞一郎, 窪園修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔症例1〕心エコーにて心房中隔欠損症と診断, 同時に肺動脈近傍に異常血管を認めた. 16列マルチスライスCT(MDCT)では, 左上肺静脈の左房への還流は確認できず, 嚢状に拡大した異常血管が, 右心系へ還流している所見が認められた. 左上肺静脈の還流異常が考えられた. 心臓カテーテル検査にて, 左無名静脈に還流する異常血管を確認でき, CT と一致した. 〔症例2〕洞不全症候群の診断にて, 恒久的ペースメーカー植え込み術施行. その後, リードの断線が疑われ, 紹介入院となった. 前医に て静脈系の還流異常を指摘されていたため, CT 施行し左上大静脈遺残と診断され右鎖骨下静脈より新たなリードを挿入. 術前の3DCTによる左上大静脈遺残の診断が役に立った. 診断にMDCT を活用することは, 今後も心血管奇形などの病態把握に有用であると考えられた.
ISSN:0468-2513