30. オーダリング導入による効果の検討
〔目的〕オーダリングによる処方入力時の薬品選択ミスや調剤時の単位の読み違いによる医療 事故が少なからず報告されており, オーダリングシステム導入に当たっては, リスクマネージメントの観点を重視したシステムの構築が求められている. そこで, 薬品, 用法選択ミス軽減を目的とした当院処方画面を作製し効果について検討したので報告する. また入院オーダー稼働に際し, 一包化調剤対象の設定について検討したので併せて報告する. 〔方法〕処方入力ミス防止策:(1)処方画面は各科別処方画面を初期表示設定, (2)薬品名(内服)は規格を先頭表示, (3)類似薬品名は成分名を表示, (4)外用薬選択時に対応する用...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2004, Vol.53 (4), p.712-713 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕オーダリングによる処方入力時の薬品選択ミスや調剤時の単位の読み違いによる医療 事故が少なからず報告されており, オーダリングシステム導入に当たっては, リスクマネージメントの観点を重視したシステムの構築が求められている. そこで, 薬品, 用法選択ミス軽減を目的とした当院処方画面を作製し効果について検討したので報告する. また入院オーダー稼働に際し, 一包化調剤対象の設定について検討したので併せて報告する. 〔方法〕処方入力ミス防止策:(1)処方画面は各科別処方画面を初期表示設定, (2)薬品名(内服)は規格を先頭表示, (3)類似薬品名は成分名を表示, (4)外用薬選択時に対応する用法に直接展開. 入院患者における一包化対象の設定:(1)医師が一包化のコメントを付加した薬剤, (2)看護師が薬の管理区分項目で看護師管理, 精神科管理と指示した患者(患者ごとに自己管理, 看護師管理, 精神科管理のいずれかを設定する. ) 上記条件でオーダーされたものは自動錠剤分包機にデータが送られ一包化調剤となる. 〔成績〕処方変更はオーダリング稼働当初(平成14年3月)8%から3%(平成15年3月)にまで減少. 処方変更内容として多かった項目は 処方日数, 薬の追加, 用法の変更の順であった. 平成15年3月入院患者における薬の管理区分において看護師管理設定患者39%, 精神科管理設定患者14%であり, 一包対象患者は53%であった. 〔総論〕オーダリング化により薬品や用法の選択ミスなどの新たなミスが発生する. 用法選択ミスについては外用薬選択時に対応する用法に展開する設定にしたため選択ミスは減少した. 薬品選択ミスについては規格を先頭表示, 類似薬については成分名表示にして選択ミス軽減に貢献しているが, 処方箋上で薬品選択ミスを判別することは困難であり今後の課題である. 薬の管理区分を一包化調剤するデータとして 利用することは患者個々のニーズに応えることになり, また病棟看護師においても薬の充填作業の軽減に貢献している. |
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ISSN: | 0468-2513 |