20. 当科で経験したアジソン病の1例

当科で特発性アジソン病の1例を経験したので報告する. 症例40歳女性 全身倦怠感, 食欲低下を主訴に近医受診した. その際低Na血症を指摘, 精査と加療目的に当科入院となった. 入院時現症は低血圧, 皮膚の色素沈着, 腋毛・恥毛の減少を認めた. 検査所見は低Na血症, 慢性甲状腺炎をベースとした甲状腺機能低下症が認められた. また副腎皮質ホルモンであるアルドステロンDHEAS・テストステロンは低値, その尿中排泄物も低下していた. 日内変動ではコルチゾールの分泌は1日中低値, そのためACTHの分泌は高値であった. 入院後アジソン病と診断し, コートリル内服を開始, 症状改善傾向を認めた. ま...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2004, Vol.53 (1), p.98-98
Hauptverfasser: 田覚健一, 小林英之, 伊藤一寿, 長谷川聡, 吉田研, 中川理, 岩渕洋一, 阿部実, 国定薫, 上村旭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当科で特発性アジソン病の1例を経験したので報告する. 症例40歳女性 全身倦怠感, 食欲低下を主訴に近医受診した. その際低Na血症を指摘, 精査と加療目的に当科入院となった. 入院時現症は低血圧, 皮膚の色素沈着, 腋毛・恥毛の減少を認めた. 検査所見は低Na血症, 慢性甲状腺炎をベースとした甲状腺機能低下症が認められた. また副腎皮質ホルモンであるアルドステロンDHEAS・テストステロンは低値, その尿中排泄物も低下していた. 日内変動ではコルチゾールの分泌は1日中低値, そのためACTHの分泌は高値であった. 入院後アジソン病と診断し, コートリル内服を開始, 症状改善傾向を認めた. また甲状腺機能低下症に対し, チラージンS内服を開始し, 以降外来通院とした. 退院後検査所見にて, 低Na血症は改善, 甲状腺機能も正常範囲内に改善, 血中コルチゾール, 尿中遊離コルチゾールは増加, 自覚症状も改善が認められた.
ISSN:0468-2513