71. 当院におけるツツガムシ病症例の検討

新町病院において1981年以降に経験したツツガムシ病症例13例について検討を行った. 全例が抗生物質治療により軽快し死亡例は認めなかった. 発生時期は4月から7月に集中し秋季の発生は認められず, 地域的に一部多発している場所があり注意が必要と思われた. 患者の平均年齢は67.5歳と高齢者の発症が目立ち, また大多数が農業に従事して感染に関与しているケースも多数見られた. 刺し口は顔面, 体幹等に認められ全症例で確認されたが, 感染についてはっきり記憶をしている例はほとんど見られなかった. 受診時に皮膚所見を指摘されて気付く例が大多数であり, 注意深い問診, 診察が重要と思われた. 皮疹も全例で...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2004, Vol.52 (5), p.877-878
Hauptverfasser: 佐藤悦郎, 藤本宗行, 小瀬川和雄, 細川康雄, 堺澤和泉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:新町病院において1981年以降に経験したツツガムシ病症例13例について検討を行った. 全例が抗生物質治療により軽快し死亡例は認めなかった. 発生時期は4月から7月に集中し秋季の発生は認められず, 地域的に一部多発している場所があり注意が必要と思われた. 患者の平均年齢は67.5歳と高齢者の発症が目立ち, また大多数が農業に従事して感染に関与しているケースも多数見られた. 刺し口は顔面, 体幹等に認められ全症例で確認されたが, 感染についてはっきり記憶をしている例はほとんど見られなかった. 受診時に皮膚所見を指摘されて気付く例が大多数であり, 注意深い問診, 診察が重要と思われた. 皮疹も全例で確認され診断の重要なきっかけとなっていた. 近年では症例が多数経験されるに伴い, つつが虫病に対する認識が高まり, 抗生物質による加療, 特にミノサイクリン投与が迅速に行われ速やかに改善していた.
ISSN:0468-2513