18. NSTによる栄養管理が有用であった高齢者の入院患者

我々NSTが行った全入院患者を対象とした「栄養スクリーニング」の結果から栄養障害があると評価された65歳以上の高齢者は16.1%であり, 成人患者の7.2%に比べて高い割合であった. 以上のことから, 高齢者の栄養管理が益々重要になってくると思われた. 今回, NSTにおける栄養管理が効果的であった高齢者の1例を紹介した. 症例は78歳男性. 食欲が低下し寝たきりとなり入院となった. 入院後, 経口摂取をすすめたが, 誤嚥性肺炎を併発し, NSTが介入となった. 初期栄養アセスメントにより, 栄養必要量を1,400kcal, タンパク質67.3g, 水分1,360mlとし, 経腸栄養を開始した...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2002, Vol.51 (2), p.142-143
Hauptverfasser: 豊田夕子, 山木祐子, 小山日聡, 鈴木敬久, 鈴木宏昌
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々NSTが行った全入院患者を対象とした「栄養スクリーニング」の結果から栄養障害があると評価された65歳以上の高齢者は16.1%であり, 成人患者の7.2%に比べて高い割合であった. 以上のことから, 高齢者の栄養管理が益々重要になってくると思われた. 今回, NSTにおける栄養管理が効果的であった高齢者の1例を紹介した. 症例は78歳男性. 食欲が低下し寝たきりとなり入院となった. 入院後, 経口摂取をすすめたが, 誤嚥性肺炎を併発し, NSTが介入となった. 初期栄養アセスメントにより, 栄養必要量を1,400kcal, タンパク質67.3g, 水分1,360mlとし, 経腸栄養を開始した. その後, 経時的にアセスメントを行い, 介入時Tp3.9g/dl, Alb1.9g/dlであったが, 3か月後にはTp6.8g/dl, Alb3.8g/dlと改善した. 栄養状態の改善と共に, 発語や体動等が活発となり, 介入4か月後, 本症例のゴールである施設への転院が可能となった.
ISSN:0468-2513