14. 血漿交換が著効した非家族性血栓性血小板減少性紫斑病の1例
〔症例〕77歳女性. 〔主訴〕右手の脱力, 呂律緩慢. 〔既往歴〕高血圧. 〔家族歴〕特記すべきことなし. 〔現病歴〕2001年1月19日, 突然右手の脱力, 呂律緩和が出現し当院受診, 受診時には既に神経症状は消失していた. 来院時検査にて血小板減少, 溶血性貧血, 血尿, 破砕赤血球を認め, 薬剤との関連性はなく他疾患を除外し非家族性血栓性血小板減少性紫斑病と診断した. 本例に対し, 血漿交換療法を繰り返し行ったのち, 免疫抑制療法にて長期寛解が得られた. 〔考察〕本例は, von Willebrand因子特異的制限酵素(vWF-CP)活性低下とそれを引き起こすvWF-CPに対するIgG抗...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2002, Vol.50 (6), p.843-843 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔症例〕77歳女性. 〔主訴〕右手の脱力, 呂律緩慢. 〔既往歴〕高血圧. 〔家族歴〕特記すべきことなし. 〔現病歴〕2001年1月19日, 突然右手の脱力, 呂律緩和が出現し当院受診, 受診時には既に神経症状は消失していた. 来院時検査にて血小板減少, 溶血性貧血, 血尿, 破砕赤血球を認め, 薬剤との関連性はなく他疾患を除外し非家族性血栓性血小板減少性紫斑病と診断した. 本例に対し, 血漿交換療法を繰り返し行ったのち, 免疫抑制療法にて長期寛解が得られた. 〔考察〕本例は, von Willebrand因子特異的制限酵素(vWF-CP)活性低下とそれを引き起こすvWF-CPに対するIgG抗体が証明され自己免疫的機序が想定された. 血漿交換は自己抗体を除去し, 急性期からの離脱に有効であった. また寛解導入の為には自己抗体産生を抑制する免疫抑制薬の早期開始が重要である. 寛解の維持管理に自己抗体は有効な指標となることが期待される. |
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ISSN: | 0468-2513 |