薬剤師の立場より

処方箋調剤に関する薬剤師の業務は(A)医師が考える薬物治療を正しく患者が施行できるように調剤・交付・説明すること, (B)その処方箋の記載が不適切な場合, その誤りを正すことである. 従来, 薬剤師は(A)に属することは熱心に取り組んできたと考えられる. 調剤エラーには薬剤の取り違い, 処方箋の読み違い, および先入観による間違いなど種々の原因がある. また, 患者への情報提供が事故防止には有用である. (B)に属する業務のエラーの防止には薬剤部単独の対策では不十分なものが多く, 全病院的に取り組むとともに, 情報の共有が必要である. 長野市民病院で実施している過誤対策を具体的に示す. また,...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2001, Vol.50 (4), p.633-633
1. Verfasser: 多田昭博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:処方箋調剤に関する薬剤師の業務は(A)医師が考える薬物治療を正しく患者が施行できるように調剤・交付・説明すること, (B)その処方箋の記載が不適切な場合, その誤りを正すことである. 従来, 薬剤師は(A)に属することは熱心に取り組んできたと考えられる. 調剤エラーには薬剤の取り違い, 処方箋の読み違い, および先入観による間違いなど種々の原因がある. また, 患者への情報提供が事故防止には有用である. (B)に属する業務のエラーの防止には薬剤部単独の対策では不十分なものが多く, 全病院的に取り組むとともに, 情報の共有が必要である. 長野市民病院で実施している過誤対策を具体的に示す. また, 真に薬剤師がリスクマネージメントに寄与するためには, 病棟での臨床的薬剤師業務のように個々の患者を充分に把握した上での業務が必要になると考えられる. 内服薬だけでなく, 注射薬調剤, 調製を通して薬剤師は多いに業務を拡大し, 安全で有効な薬物治療に貢献するよう努力していく必要がある. “薬あるところに薬剤師あり”
ISSN:0468-2513