16. 農村地域での在宅ターミナルケアにおける訪問看護活動
私達は, 地域行政との良好な連携や併設病院の「緩和ケアチーム」を軸に在宅ターミナルケアを支援して来た. 今回, 過去4年間に死亡を理由に訪問看護を終了した137例について, 活動のまとめを行い, 平成10年度に死亡した40例の御遺族に, 看取りについてのアンケート調査を実施した. 症例数は平成9年以後, 倍増しており, 性差はみられなかった. 症例の約半数は80歳以上で, 介護者に協力者がある場合が多く, 主疾患は癌が増えていた. 癌症例への告知は, 平成8年に13%だったものが, 平成11年には78%に達した. 看取りの場所は, 平成8年には「病院死」が6割であったが, 平成9年は逆転し,...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2000, Vol.49 (4), p.655-655 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 私達は, 地域行政との良好な連携や併設病院の「緩和ケアチーム」を軸に在宅ターミナルケアを支援して来た. 今回, 過去4年間に死亡を理由に訪問看護を終了した137例について, 活動のまとめを行い, 平成10年度に死亡した40例の御遺族に, 看取りについてのアンケート調査を実施した. 症例数は平成9年以後, 倍増しており, 性差はみられなかった. 症例の約半数は80歳以上で, 介護者に協力者がある場合が多く, 主疾患は癌が増えていた. 癌症例への告知は, 平成8年に13%だったものが, 平成11年には78%に達した. 看取りの場所は, 平成8年には「病院死」が6割であったが, 平成9年は逆転し, 以後徐々に「在宅死」が増えている. 遺族へのアンケートでは, 回収された33例中, 「当初希望した看取りの場所」は在宅21例, 病院12例であった. 「実際に看取った場所」は, 6例ずつが希望と違っており, そのうちの半数が看取りに対して「不満足」と答えた. 不満足であった理由は, 「患者の病状や死」に対する「介護者の不安」と「受容できなかった」ことの2点であった. 今後の在宅ターミナルにおける訪問看護活動では, 家族に対する心理的援助に力を入れることが重要である. |
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ISSN: | 0468-2513 |