A-3. 発熱者に対する頸部クーリングの有効性

当病棟では, 従来, 発熱時のクーリング方法は背部クーリングのみであった. これは, 体表面積を大きくとる目的から実施してきた方法である. しかし, 不穏時の解熱効果への疑問が生じ, 脳低体温療法の効果が報告されていることから, 今回, クーリング部位の再検討を行うことになった. 従来の方法に頸部クーリングを加えることを試み, 脳温の下降を図る事ができるのではないかと仮説を立て実験研究を行った. 深部温である鼓膜温と, 通常の腋窩温を平行測定した結果, 従来の背部クーリングのみに比べ, 頸部クーリングを加えることで, 鼓膜温, 腋窩温とも, 統計学的に有意な結果を得ることができた. 頸部クーリ...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2000, Vol.48 (6), p.892-892
Hauptverfasser: 高柳亜紀子, 井上南子, 大根田美穂子, 佐々木太子, 鈴木伸子, 稲場幸子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当病棟では, 従来, 発熱時のクーリング方法は背部クーリングのみであった. これは, 体表面積を大きくとる目的から実施してきた方法である. しかし, 不穏時の解熱効果への疑問が生じ, 脳低体温療法の効果が報告されていることから, 今回, クーリング部位の再検討を行うことになった. 従来の方法に頸部クーリングを加えることを試み, 脳温の下降を図る事ができるのではないかと仮説を立て実験研究を行った. 深部温である鼓膜温と, 通常の腋窩温を平行測定した結果, 従来の背部クーリングのみに比べ, 頸部クーリングを加えることで, 鼓膜温, 腋窩温とも, 統計学的に有意な結果を得ることができた. 頸部クーリングを加えることで, 脳温の下降を得られることが実証され, 同時に, 全身の解熱にも効果を得られることが, 明らかになった.
ISSN:0468-2513