32. 副腎皮質ステロイドが有効であった特発性急性間質性腎炎の1例
〔症例〕35歳, 女性. 発熱, 全身倦怠感と体重減少があり, 近医を受診したが改善せず紹介され入院. クレアチニン2.4mg/dlと腎不全があり, 2gの蛋白尿, 10gの腎性糖尿, 汎アミノ酸尿, 著明なアシドーシス, 貧血, 高γグロブリン血症を認めた. Gaシンチでは両側腎に集積があり, 腎生検では間質に著明な細胞浸潤を認め, 急性間質性腎炎と診断した. 副腎皮質ホルモンのパルス療法の後, プレドニン40mgで開始し漸減の上約3か月で中止した. 中止に前後し再び全身倦怠感があり, 諸検査が悪化. 再生検でも急性期の間質性腎炎の所見を得, プレドニン20mgから再開したところ, 諸検査は...
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Veröffentlicht in: | 日本農村医学会雑誌 2000, Vol.48 (5), p.778-778 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔症例〕35歳, 女性. 発熱, 全身倦怠感と体重減少があり, 近医を受診したが改善せず紹介され入院. クレアチニン2.4mg/dlと腎不全があり, 2gの蛋白尿, 10gの腎性糖尿, 汎アミノ酸尿, 著明なアシドーシス, 貧血, 高γグロブリン血症を認めた. Gaシンチでは両側腎に集積があり, 腎生検では間質に著明な細胞浸潤を認め, 急性間質性腎炎と診断した. 副腎皮質ホルモンのパルス療法の後, プレドニン40mgで開始し漸減の上約3か月で中止した. 中止に前後し再び全身倦怠感があり, 諸検査が悪化. 再生検でも急性期の間質性腎炎の所見を得, プレドニン20mgから再開したところ, 諸検査は改善し, 2度のパルス療法の追加後, 約2年半プレドニンを服用した. その後3度目の腎生検にて治癒を確認し, プレドニンを中止したが, 再燃の兆候はなく経過は良好である. 〔考察〕経過や3度の腎生検などの検査結果より, 特発性急性間質性腎炎で, 中止した後再燃したことからステロイドが有効であり, 本例の病態には免疫学的機序の関与が考えられた. |
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ISSN: | 0468-2513 |