44. 富士見町におけるHCV抗体検査を用いたヘルススクリーニングの結果(第1報)

富士見町に診療圏をおく当院では, 以前より同町においてC型肝炎患者が多発している事に注目していた. そこで富士見町では, 平成10年度から集団健康スクリーニング時にHCV抗体検査を希望者に行う事とした. 1,370名(男526名, 女844名)が抗体検査を受け, 全体で6.4%(男4.2%, 女7.8%)が陽性であり, 年齢が増すにつれ, 陽性者の割合が増加した. 肝硬変は1%, キャリアー状態は30%で, 高齢者にも存在していた. 富士見町は, さらに富士見, 本郷, 落合, 境の4地域に分けられ, 本郷地区の陽性率は19.9%と高く, 他地域は2~4%と, 当院人間ドック受診者抗体陽性率(...

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Veröffentlicht in:日本農村医学会雑誌 2000, Vol.48 (5), p.746-746
Hauptverfasser: 小松修, 荻原園子, 岩村文彦, 矢沢正信, 井上憲昭, 小池一, 樋口春江
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:富士見町に診療圏をおく当院では, 以前より同町においてC型肝炎患者が多発している事に注目していた. そこで富士見町では, 平成10年度から集団健康スクリーニング時にHCV抗体検査を希望者に行う事とした. 1,370名(男526名, 女844名)が抗体検査を受け, 全体で6.4%(男4.2%, 女7.8%)が陽性であり, 年齢が増すにつれ, 陽性者の割合が増加した. 肝硬変は1%, キャリアー状態は30%で, 高齢者にも存在していた. 富士見町は, さらに富士見, 本郷, 落合, 境の4地域に分けられ, 本郷地区の陽性率は19.9%と高く, 他地域は2~4%と, 当院人間ドック受診者抗体陽性率(2.3%)と同じ位だった. 今後は, 肝硬変, 肝臓癌, 慢性肝炎, キャリアーの治療, 経過観察を注意深くしていく必要があり, 肝炎多発地域として地域住民に啓蒙してゆく必要があると思われた.
ISSN:0468-2513